ブロンプトンで渋峠
ブロンプトンで2年ぶりに渋峠に登ってきた話。ほぼ全行程のタイムシフト動画も撮ってみた。

東御市にある自宅から渋峠が意外に近いことに気づいていたのだが、白根山の噴火警戒レベルが2以上だと殺生ゲートから先が閉鎖されてしまうので、長らく行けないでいた。今年の5月にそれが解除されたので、梅雨の合間を狙って走ってきた。自宅から地蔵峠を越えて、嬬恋、草津、渋峠、志賀高原、須坂、千曲、上田を回って戻ってくるコースだ。距離は178kmで、獲得標高は3053mだった。

Insta360 Ace Pro 2を車載して、日没までの全行程のタイムシフト動画を撮影した。DHバーの上にカメラを据え付けたので、DHバーを握っている自分の視点とほぼ一致する構図になっていて、そこそこ臨場感がある。
経路の標高グラフを見れば分かるように、のっけから地蔵峠を越える必要があり、それでかなり脚を削られた。ブルベのSR達成と大阪東京キャノンボール達成に向けてのトレーニングで幾度も登っていたのに、何週間か開けて登ると普通に辛い。脚力への投資は減価償却が早すぎて、やるせない。

その後、嬬恋をひたすら下ってキャベツ畑を抜けてから、草津に向けて登り出した。前回は高崎と長野原を経由して登って、めちゃくちゃ登りが長くて辟易した記憶があるが、嬬恋経由だとあっさり草津に着いた。休憩して足湯に使ったり湯畑を散策したりしたかったが、日帰りだと時間が厳しいので割愛。


草津温泉を過ぎるとスキー場の中を縫うように進み、森林の中をひたすら登ることになる。それを抜けると、殺生ゲートが見えてくる。


その後は森林限界を越えて、ほんのり硫黄臭の漂う岩場を登っていく。残念ながら霧だらけで景色は堪能できなかったが、涼しくて登りやすかったのは良かった。長い長い坂道がずっと続くが、勾配は大したことないので、ゆっくり登ればブロンプトンでも難なく走破できる。ウグイスがさえずる中をまったりと進んでいくのは結構癒される。


噴火しがちな白根山山頂付近の峠。「山頂には行くなよ。行くなよ」とダチョウ倶楽部のようなアナウンスが流されている。ここは通過点に過ぎず、まだまだ先があるので気を抜いてはいけない。この付近になると、もう空気が薄めで、パワーが出づらくなってくる。


中央分水嶺の碑。分水嶺は普通は峠を通っているのを見かけることが多いが、坂の途中にあるのが珍しい。

国道最高地点。この横手山の峠こそが渋峠である。ガスって周りが何も見えないが、やっぱり達成感がある。

渋峠ホテル。ろんぐらいだぁすで亜美がゴールデンレトリバーのインディー君に懐かれるシーンを見てインディー君を見たかったが、休業中だった。

志賀高原に向けてひたすら下った。寒いのでウィンドブレーカーは必須だ。途中でブレーキシューが吹っ飛んだ。何事かと思ったら、舟を逆に付けるという過ちを犯していた。戻ってシューを回収して、その場で舟を付け替えて事なきを得たが、危なかった。路傍のニッコウキスゲが美しかった。作業をしていたら停まった車に声を掛けられて、「峠登ってたの見かけたよ。脚の筋肉ですぐわかった」と言われた。私の脚もだんだんサイクリストっぽくなってきたのだろうか。

中野市からは国道403号に乗り換えて、平坦基調の道を小布施や須坂や松代を抜けて千曲までひたすら走った。今回で最も気持ちよかった道はここかもしれない。私はヒルクライムもダウンヒルもそれほど好きではなく、DHバーを握って平坦路を爆走するのが好きだ。長野まで降りてから千曲に向かうと登りになるが、403号は測ったかのように山沿いで平坦路を実現しているのだ。403という名前が、禁止されている感じがして格好いい。


千曲川や18号沿いを走って坂城を抜けたころに日没になった。あとはダラダラと登って東御市に帰るだけだが、結構強い逆風に見舞われて難儀した。この地域は夕方には東風が吹くことが多いのだ。しかし、夕食時間に間に合わせるために高出力で漕いで、ヘトヘトになった。

てなわけで、なんとか自宅に戻ってきた。終盤に頑張りすぎたのが祟って、めちゃくちゃ疲れていたので、飯食って酒飲んだら即落ちした。なぜこんなにも疲れたのかと振り返るに、ペース配分を考えずに気持ち良く漕いでいたからだ。200km未満ならそれでも走りきれてしまう。ただし、平均パワー=125W、NP=153W、TSS=445というのは身体的負荷としてはかなり高い方で、1日で疲労困憊になる。案の定、翌日は脚全体と腹筋が筋肉痛になっていた。楕円チェーンリングのおかげで膝関節が傷まないのは救いだ。


やはり、ブロンプトンでのサイクリングは楽しい。ロードバイクに比べてしまうと全般的に遅く、特に登坂の進みは悪いが、ウォーキングの感覚で臨むと楽しく走れてしまう。登坂で遅いのは車重のせいだが、それを言うなら自分の体重が大きいのも悪い。もうちょい痩せれば渋峠クラスでも楽に走れるはずで、車体のせいにしちゃいかんなと思った。

ブルベやキャノンボールで時間に追われながら走るのに慣れきっていたので、自分で気ままに決めたコースを気ままなペースで走るのは新鮮だった。経路の記録と困った時のナビのために一応サイコンは付けて走ったが、ほとんどそれを見ずに、景色を眺めながら走れるのがいい。途中で写真を撮ったり買い食いしたりを好きなだけできるのが良い。そして、やはり一日の走行距離は100kmくらいが健康的だと思った。今回はその観点では長すぎた。
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