BRM418東京200 いってこい真鶴
ブルベ2回目として、BRM418東京200いってこい真鶴に出走した。結果としては、10時間46分で完走できた。ブロンプトンで挑むのは不安もあったが、200kmかつ平坦なら普通に行けた。

準備
前の週にBRM411群馬300を走って、ブルベの匙加減の半分くらいは会得した気でいる。ペース配分と胃腸の管理が重要だ。今回200kmと短くなるなら別の挑戦要素も入れてみようということで、敢えてブロンプトンで出ることにした。
Anchor RE8に積んでいたブルベ用装備をブロンプトンに移し替えた。前照灯2個と尾灯2個とパワーメーターと速度計とDHバーである。また、修理キットもブロンプトン用に選び直した。サイコンマウントもつけた。その他は、前回と同じように先達のブログにあるチェックリストに倣った。主催者が公開してくれているGPXのルート情報をサイコンに入れて、キューシートとブルベカードを印刷して、準備万端にした。ランドヌール東京の参加方式や認定申請方式は電子化された部分が若干増えているので、要項をしっかり読むのが重要だ。
荷物は19Lのバックパック1個に全て詰め込んだ。衣類とアメニティ系とガジェット系と修理キットを詰め込むとパンパンになる。これをそのまま背負うと尻への負担が耐え難いことになるが、ハンドル前にぶら下げる方式をいつも採用している。DHバーがある場合は、DHバーにグラブループを通す。小径車ならではの解法だ。こうするとステアリングが重くなるが、むしろステアリングが軽すぎるブロンプトンには丁度よい。

前輪直上のライトステーにガーミンマウントでライトを付けているのだが、これは衝撃で壊れやすいので注意が必要だ。壊れてもライトが飛んでいかないようにTPUバンド4本で補強して運用する。ライトの上部スイッチの周りにビニールテープが盛ってあるのは、ライトの上に接するバックパックの底がスイッチのラバーを削って壊してしまうのを防ぐためだ。

ハンドルステム周りがサイコンとDHバーに占領されるので、サブライトはその横につけるしかない。それは良いのだが、バックパックを吊り下げている状態だとライトの照射方向の大部分が塞がれてしまう。なので、もしサブライトを使って走ることになったら、バックパックは背負うしかない。まあ200kmでそうなることはないだろうけど。

前日は碓氷峠を越えて横川まで自走して、そこからは電車輪行で渋谷まで行って、東京散策しつつ多摩川方面に向かった。久しぶりの東京が懐かしい。夜は快活クラブ自由が丘店に泊まった。東京は料金が高めで、個室12時間パック3580円。5000円超えの店舗もあるので、料金表を見て決めるのが大事だ。例によって、カーボローディングとして和菓子系お菓子をむさぼりつつ漫画を呼んで、22時には寝た。




出走前
6時に起きて、荷物をまとめて、初回分のドリンクを作って、トイレを済ませて、快活を出立。もはや上着は要らない陽気なので、短パンとサイクルジャージの姿で現地の等々力緑地のとどろきアリーナ前に向かった。手続きページによると、「通常対面ブリーフィングはない」とのことなので、出走10分前についたのだが、今回はブリーフィングがあったらしく、遅参者になってバツが悪かった。後で私にだけ別途要約を説明させてしまって申し訳ない。通常のブルベでの説明に加えて、BRM418の他のコースが同時開催なので間違ってついていくとコースアウトするから気をつけろとのこと。あと、車検で尾灯の固定が甘かったのを指摘されたのでシートポストに移し替えた。ブロンプトンにDHバーとは珍しいと言われたが、アップライトな乗車姿勢になるブロンプトンでこそDHバーの効果は大きいと得意げに力説しておいた。

PC1まで
スタートが最後になってしまったが、ちょうど前に集団がいたので、それについていくことにした。アジア圏のどこかの国の人達っぽかったが、ウェアがランドヌール団体のものだったり尾灯がいっぱいついていたりハンドサインの出し方が丁寧だったりするあたりから、ベテランだとすぐに分かる。その割にはブロンプトンでも遅いと感じるペースだったので、ついていけた。ベテランほど無駄にペースを上げないというのは本当だ。
スタート直後は川崎市内や横浜市内の幹線道路ではない道を縫うように走ったので、知っている街なのに見知らぬ風景がいっぱい出てきた。それで鶴見川の森永橋に出た時には、「ああ、ここに出るのか」と新鮮だった。と同時に、知っている道もいっぱい出てきて、ここ昔通ったなあと感慨にふけりながら走った。


同日6時に600km(御前崎)と400km(富士川)がスタートし、200km(真鶴)と同時の7時に300km(修善寺)のスタートもあったらしいが、なぜかどこかに潜んでいたであろう他のコースの人が時折集団に混じっては抜いていくのが面白かった。会話したわけでもないのに、なぜその人達が200kmではないと分かるかということ、前照灯や尾灯の数が多くて明らかに徹夜走行に耐えるようになっているからだ。他にも、Wレバーのランドナーの人とかキューシートをハンドルに貼り付けてアナログで走っている人とかいて興味深かった。
金沢八景や横須賀市内でも私の知らない道をいっぱい通ったので、もしかして坂を登らずに逗子に抜ける秘密のルートがあるのかと思ったが、普通に船越の坂を登って沼間トンネルを抜けるコースに落ち着いた。

その後はだいたい知っている道を走って、PC1のファミリーマート逗子渚橋店に到着。ここは私が湘南サイクリングをする時にもよく立ち寄る場所なので、なんだか懐かしい気すらする。朝飯をまたも調達しそこねていたので、ここでちょっと休憩しつつカツサンドなど食べた。今回は普通に休憩して急がず走る戦略である。そして特性ドリンクをつくって、また出発。

PC2まで
ここからは、みんな大好き国道134号を走った。湘南弾丸道路または湘南渋滞道路という二つ名がある。景色がめちゃくちゃ良いので私も良くここを走ったものだ。特に小坪トンネルを抜けて材木座海岸と由比ヶ浜を一望するところと、稲村ケ崎を抜けて七里ヶ浜と富士山が見えてくるところが好きだ。


休日は渋滞するので、ひたすら車の左から追い抜いて走ることになる。ここで車と一緒に走ったらタイムアウトは必須なので、安全に配慮しつつも颯爽と走り抜けた。ちなみに歩道がない側の白線およびその外側は路肩であり、自転車は路肩を走っても良い。路肩という進路を直進して前方の車両を抜くことは「追い抜き」(進路を変えずに前方に出る)であって、「追い越し」(進路を変えて前方に出る)ではない。左からの追い越しは違法だが、追い抜きは合法だ。歩道がある場合の白線およびその外側は路側帯なのだが、二本線で示される歩行者専用路側帯でない限りは自転車も通行できるので、やはりそこを通っての追い抜きは合法である。模範的サイクリストはすり抜けを避けるべきだ。すり抜けというのは法的な用語ではないのだが、安全な側方間隔を保てていない無理な追い抜きまたは追い越しをしたり、左折車や歩行者の邪魔をしたり、横断歩道の前で停車している車を追い抜きまたは追い越しをしたりするなどの、交通の妨げとなる違法行為がそう呼ばれるのが一般的だ。つまり、合法であるならすり抜けではなく、すり抜けであるなら違法と言って差し支えないだろう。
そんなことを考えつつ走っていたら、七里ヶ浜や江の島についたので、記念撮影。こんなことをしているとどんどんグロス速度が落ちるのだが、今回は平坦なので余裕である。


江の島を越えて茅ヶ崎に入ると、防風林の北側をひたすら走る区間に入る。路面が良くて走りやすいのは良いのだが、景色が代わり映えしないのが玉に瑕だ。ここでまた集団に吸収されたので、そのままついていく、こういう区間はDHバーの本領発揮だ。めちゃ楽。

大磯を越えて134号が終わると1号に乗り換えて、若干の上り下りがありながらも走りやすい道を進む。この松並木が結構素敵だ。

小田原を抜けたら、小田原漁港のあたりで135号に入る。この景色もよくブログ等で紹介されるところだ。ここから先は伊豆半島っぽい沈降火山地形になって、海岸沿いなのに登ったり降りたりするのが楽しい。伊豆一周とかになるとあまりに高低差が激しいので辟易するのだが、真鶴までくらいだと丁度よい。


そんなこんなでPC2のセブンイレブン真鶴駅西店に到着。他のコースの人々はもうここには居らず、おそらく私が最後の通過者だろう。いつも通り補給を済ませて、とくに疲れてもいなかったのですぐ出発した。

PC3まで
PC2から先は、今回唯一の登坂区間であり、逗子駅の北側の山道を登っていくことになる。登坂区間といっても峠ではないので大したことはなく、そして知っている道でもあったので、軽めのギアですいすいと走った。街と海ばかり見て走っていたので、山が新鮮である。そして、高台から海岸線を見下ろす景色がとても良い。

PC3はPC2のコンビニから数kmしか離れていないバス停なのだが、山側の道を通っていることを確かめるために設けられたものだろう。レシートが貰えるわけじゃないので、バス停の看板とブルベカードを一緒に写真に取る。オリエンテーリングみたいでちょっと楽しい。

小田原まで戻ると、あとはほぼ同じ道を帰るだけだ。前半のペースがやたら遅かったので、「速いカメ」作戦で誰かに追いついてやろうと思ってひたすらDHバーを握って走った。途中で何人かを追い抜いたが、その後にサザンビーチとか逗子海岸とかで寄り道をしていたら、また最後尾になったっぽい。


PC3は、行きでも使ったファミリーマート逗子渚橋店。いつも通り補給して、そのまま出発。
ゴールまで
完走制限時間までは全然余裕があったが、日没までには着きたかったこともあって、飛ばし目に走ったら、先行車の何台かを追い抜いた。追い抜いたついでにロードバイク的な走りでゴールまで引っ張ろうと思って30km/h以上で巡航していたら、横浜あたりでバテた。

あとは燃え尽きた灰のようにゆっくり走って、ゴールのファミリーマート江ヶ崎町店に到着。対面受付はなく、レシートを貰って写真を撮ったらそこで終了だ。その後、あずきバーを食いながら、終盤に一緒に走っていた人と少し語らった。走行中には特に会話しない関係だが、終わった時には半日の共通の話題があるというのは面白いものだ。
ゴールした時は最下位から2番目だと思っていたが、リザルトシートを見たら5位だった。他の人に全然邂逅しなかったのはなぜだろう。やっぱりベテランほど時間をめいっぱい使っているような気がしてならない。真鶴岬に立ち寄ったり、どこぞで生シラス丼を食ったりしているのだろうか。
データ分析と振り返り
経過時間11時間64分で距離209km(寄り道と道間違い含む)なので、グロス速度は17.76km/hである。走行時間は8時間48分なので、ネット速度は23.74km/hだ。ブロンプトンの割には頑張った方かな。獲得標高は1057mなので、ど平坦と言えるだろう。走りやすい上に、景色が多岐に富んでいて、自転車の楽しさを満喫できるコースであった。運営の方々には感謝申し上げたい。
平均ケイデンスは65rpmだった。ブロンプトンにつけているギアの最大52T/11T=4.727の変速比だと、80rpmで回して30.4km/hしか出ない。ケイデンスが90rpm(速度34.2km/h)を超えると尻がサドルの上で跳ねてしまう。ロードバイクでは100rpmでもそうはならないので、ブロンプトン特有の現象だ。DHバーを握っていればロードバイクと乗車姿勢は変わらないので、乗車姿勢の問題じゃない。おそらく、サスペンションブロックとペダリングが共振しているのだと思う。いずれにせよ、30km/h巡航するなら変速比が足りないと思った。でかいチェーンリングを買うのも良いが、そうすると登坂が辛くなるので悩ましい。52T/11Tはゼロ発進から中速平地巡航まで賄える便利さがあり、1速の52T/21Tはちょっとした登坂もこなすので、52Tは捨てがたい。高速巡航は諦めて、30km/hを越えたら空走して身体を休める作戦の方が総合的には得だろう。
パワーメータをつけていなかったので、ペース配分は心拍計のみで行った。平均心拍数は115rpmで、Z1が23.5%、Z2が40.7%、Z3が12.3%という割合だった。前半に遅すぎたのと、後半に飛ばしすぎたのが混ざって、ペース配分を重視した走りとは言えなかった。しかし、なんとなく気持ち良いペースで走るとだいたいZ2上限に来るので、心拍計もパワーメータもなくても200kmならブロンプトンで適当に走って普通に完走できると思った。
前回のブルベで胃もたれを起こす一因となった特性ドリンクだが、EAAを10gに減らしたのは正解だった。合計4本飲んだが、胃に全く違和感はなかったし、喉も渇かず、胃腸も万全だった。イソマルツロース30g、EAA10g、クエン酸1g、塩1gを700mlの水に溶かして浸透圧276mOsm/Lの弱ハイポトニックにするというレシピが最善だと確認できた。走行後の筋肉の修復のために純EAAと純プロテインも持っていった方が良いと思った。また、筋肉を合成するためにはインシュリンが多く出ている方が良いので、ゴール後にはしっかり糖質を取ることも重要だろう。1回のブルベが目的達成なのではなく、日常の一部としてブルベがあり、ブルベによって走力を上げるという考え方に進むべきだ。
今回、シャモアクリームを初めて使ってみたところ、一定の効果を感じた。私はレーパンを使うことは稀で、気温に応じて短パンや七分丈パンツや普通のアディダスジャージを履くことが多い。100km未満のサイクリングでは特にクッションは必要とせず、100km以上のロングライドではパールイズミのメガメッシュインナーパンツを下着として履く。それで基本的に衝撃由来と静的圧力由来の痛みは対処できるのだが、やはり100kmを超えるとペダリングによる摩擦由来の痛みを感じるようになる。筋肉や神経を損傷するわけではないので走力に支障が出るわけではないのだが、精神力がじわじわ削られるのは辛い。そこでEarth Blue Protect J1なるシャモアクリームを塗って走ったところ、表面の痛みがすっかり無くなった。これは明確に効果があると言えよう。90mlのチューブを持ち歩くのは荷物になるので、1回分(歯磨き粉を歯ブラシ全体に塗るくらい)毎にサランラップに取り分けて何重にも折り畳んでアメニティセットと一緒に入れておくのが便利だ。チューブから直接使わない方が衛生的にも良い。
走りながら考えていたのは、遅いブロンプトンで走ると気持ちよく感じるのはなぜか、ということだ。おそらくそれは、歩行の感覚の延長線上にあるからだと思う。直立気味の乗車姿勢であり、トップチューブが無いことで、あたかも歩いているような感覚になる。BBの地上高も低いので、目線が歩いている時とそんなに変わらない。その割には、軽い力で、ジョギングよりも遥かに速く進んでいける。車輪が小径で慣性力が低いから漕ぎ出しも軽い。だから、歩いているつもりで乗ると予想外に速くて気持ちがいいのだ。一方で、ロードバイクと混じって、速い自転車のつもりで乗ると、悪いところばかりが目立ってしまう。空力が悪いので平坦と下りでは遅いし、車重が大きいので登りでも遅いし、路面抵抗が大きいのでいつでも遅い。予想外に遅いというのはストレスになる。つまるところ、気持ちの問題である。ロードバイクと混じって走るよりは、ソロで自分のペースで走った方が調子が良い。ロード集団に吸収された時は、先を譲った上で、信号発進で敢えてゆっくり加速して、ソロになった方が気楽だ。そのうえで、「トコトコ」「I'm walkin'」などと呟いて自己暗示をかけながら進んでいくと、いい感じに意識が切り替わって気持ちよくなってくる。
アクティブレストと帰宅
そのまま新幹線で帰る予定だったが、せっかく久しぶりに東京に来たので、アクティブレストも兼ねてサイクリングしてから帰ることにして、川崎駅前の快活クラブで一泊した。前泊で読みかけの漫画を読もうとも思っていたのだが、酒のんだら強烈に眠くなって即寝落ちしてしまった。
翌日。江の島まで戻って境川サイクリングロードを通って津久井湖に行くというプランも考えていたのだが、それじゃあアクティブレストにならないので断念。東京在住時によく通っていた読書スポットを巡る旅ということにした。



新幹線代をケチるために横川で降りて碓氷峠を登って帰ったのだが、既に東京で60kmくらい走ってからさらに50kmくらい群馬と長野を走って自宅に戻るわけで、もはやアクティブレストになっていない。もうヤケクソで、碓氷峠をZ3心拍数で爆走してみたが、やっぱり終盤にバテた。翌日の筋肉痛はなかなかのものであった。
まとめ
BRM418東京200をブロンプトンで完走した。そこそこ真面目に走ったが、やっぱロード勢に交じるとじわじわ遅れてしまう。ペースを考えずに適当に走っても200kmなら走れてしまうが、300km以上になると、ロード勢のペースに惑わされずに自分のペースを作れるかどうかが重要になりそうだ。完走できればいいのだ。いや、むしろできなくていいまである。
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